V-expoコラム

3DGS(ガウシアンスプラッティング)とは?3DCGとの違い・メリット・メタバース活用まで解説

作成者: V-expo|26/02/19 9:12

 

近年、3D空間表現の新しい技術として3DGSGaussian Splatting/ガウシアンスプラッティング)が急速に注目を集めています。

従来の3DCGやフォトグラメトリとは異なるアプローチで、

現実空間を高精細かつ軽量に再現できる点が特徴です。

 

不動産、観光、展示会、製造業ショールームなど、

さまざまな分野で活用が始まり、

メタバースとの組み合わせにも大きな期待が寄せられています。

本記事では、

  • 3DGSとは何か
  • 従来の3DCGとの違い
  • それぞれのメリット・デメリット
  • メタバース領域での可能性
  • 企業活用の現実的なポイント

を体系的に整理します。

3DGSとは

3DGSは、複数の写真や動画から空間情報を解析し、

ガウシアン分布を持つ点群として3D空間を再構成する技術です。

 

従来の3DCGのように、

  • ポリゴンを手作業でモデリングする
  • テクスチャやライティングを個別に調整する

といった工程を必要とせず、

 

撮影ベースでリアルな空間を生成できる点が大きな特徴です。

 

これにより、

これまで時間やコストの制約で難しかった

「現実空間のデジタル化」が現実的になりつつあります。

 

下は写真のように見えますが、3DGSの出力結果です。

中を自由に動き回れるので、触ってみると凄く不思議な体験です。

3DCGとの違い

3DCGの特徴

従来の3DCGは、

  • モデリング
  • テクスチャ制作
  • ライティング設計
  • レンダリング

といった工程を経て制作されます。

 

メリット

  • 自由度が非常に高い(存在しない空間も制作可能)
  • 動きをつけるなど、表現を細かくコントロールできる
  • 修正や編集が行える

デメリット

  • 制作コスト・工数が大きい
  • 修正や更新に時間がかかる
  • 写実性を高めるほど負荷が増える

 

3DGSの特徴

一方、3DGSは

 

撮影 → 自動解析 → 3D空間生成

 

という流れで構築されます。

 

メリット

  • 実在空間を高精細に再現できる
  • 制作コストを大幅に削減できる
  • データが比較的軽量

 

デメリット

  • マスキングなどは可能だが、スキャンデータの編集が不可能
  • 撮影品質に仕上がりが左右される
  • スキャンするために実在する事が前提

 

3DCGと3DGSは競合ではない

 

重要なのは、

3DCGと3DGSは用途が異なる技術だという点です。

 

観点

3DCG

3DGS

主な用途

仮想空間制作

実空間再現

制作方法

手作業中心

撮影中心

自由度

非常に高い

限定的

写実性

調整次第

非常に高い

コスト

高い

比較的低い

 

つまり、

  • 創る3DCG
  • 写す3DGS

という役割分担になります。

 

今後はこの2つを組み合わせた

ハイブリッドな空間表現が主流になっていくと考えられます。

 

メタバースにおける3DGSの可能性

 

3DGSが注目されている最大の理由は、

メタバースとの相性の良さにあります。

 

1. 現実空間をそのままデジタル化できる

 

店舗、施設、街並み、展示会場などを

撮影だけで3D空間として再現できるため、

  • 不動産のオンライン内覧
  • 観光地のバーチャル体験
  • 展示会・ショールームのデジタル化
  • 歴史的な建造物をデータとして残す

 

といった用途で活用が進み始めています。

2. 空間制作コストを大きく下げる

 

従来のメタバース空間制作では、

3DCG制作コストが大きな障壁でした。

 

3DGSはこの課題を解消し、

より多くの企業が空間活用に踏み出せる環境を生みます。

 

これはメタバース普及において

非常に大きな意味を持ちます。

3. 軽量メタバースとの親和性

 

ブラウザ型メタバースでは、

  • データ容量
  • 表示速度
  • 同時接続性能

 

が重要になります。

 

3DGSは

高精細でありながら軽量という特性を持ち、

次世代メタバース基盤として期待されています。

 

企業活用が進む分野

 

現在、3DGSの活用が期待されている主な領域は次の通りです。

  • 不動産DX:遠隔内覧・物件体験
  • 観光DX:事前体験・周遊促進
  • 展示会・ショールーム:常設型デジタル展示
  • 製造業:工場見学・設備紹介
  • 教育・研修:現場再現型トレーニング

 

共通しているのは、

「リアル空間の価値をそのまま届けたい」

というニーズです。

これからの空間体験はどう変わるのか

 

今後は、

  • 3DCGによる仮想空間
  • 3DGSによる現実空間

 

が融合し、

現実と仮想の境界が曖昧な体験が広がっていきます。

 

メタバースは単なる仮想世界ではなく、

現実を拡張するインフラへと変化していくでしょう。

 

3DGSはどのような企業に向いているのか

 

3DGSは、実在空間をリアルに再現したい企業に適した技術です。

 

特に以下のような用途で効果を発揮します。

  • 不動産:遠隔内覧や物件体験
  • 観光:事前体験や周遊促進
  • 展示会:常設型ショールーム
  • 製造業:工場見学や設備紹介

 

共通点は、

 

「現地体験をオンライン化したい」

 

というニーズです。

 

まとめ

 

3DGSは、

  • 高精細
  • 低コスト
  • リアルタイム

 

を実現する新しい3D表現技術です。

 

3DCGと対立するものではなく、

用途に応じて共存していく技術と言えます。

 

そしてメタバース領域では、

空間活用のハードルを下げる存在として、

今後さらに重要性が高まっていくと考えられます。

 

よくある質問(FAQ)

Q. 3DGSはどのような企業に向いていますか?

 

実在空間をリアルに再現したい企業に適した技術です。

不動産、展示会、観光施設、製造業ショールームなど、

現地体験をオンライン化したい用途で特に効果を発揮します。

Q. 3DGSの制作費用はどれくらいですか?

 

撮影規模や用途によって変動しますが、

従来の3DCG制作と比べてコストを抑えられるケースがあります。

 

Q. 導入までにはどのくらいの期間がかかりますか?

 

撮影から公開までの工程は比較的シンプルで、

内容によっては短期間で公開できる場合もあります。

 

Q. 3DGSはスマートフォンでも閲覧できますか?

 

表示基盤によりますが、

ブラウザ型メタバースと組み合わせることで

スマートフォンからの閲覧も可能です。

 

Q. 既存の3DCGやVRコンテンツと併用できますか?

 

用途に応じて3DCGやVRと組み合わせることで、

より効果的な空間表現を実現できます。